令和 北のくにから

北欧生活:「写真」と「雑談」

自分の浅ましさ

今年のツリー(飾らない方が好き)

スウェーデンの成人学校(KOMVUX)に通って6か月が経ちました。ここに通うと、学習支援金(勉学に集中し、就職を目指す)をひと月10万円程度いただけるとのことで、申請しました。周りのクラスメイトがほぼもらっている中、私は「職業安定所からの就職支援を得ていない」という理由で申請を却下されました。

 

では、その職業安定所からの就職支援というのを得よう思っていたら、クラスメイトから学習支援金とは別に「失業手当/就職支援金」を職業安定所からひと月に5万円程度もらっていると聞きました。なんて手厚いサポートなんだと思う反面、国民が一生懸命働いて吸い取られた税金がこんな風に使われていいのか?と偉そうなことを思ったりもしました。まだこの時は。

 

そして、いざ職業安定所の方との電話面談の日。間に日本語の通訳の方が入ってくださいました。

「あー、あなたはこのサポートを得る必要はありませんね。」とのこと。ここで黙って引き下がってはいけない。今、スウェーデン語の学習に集中しているのになぜ私だけが、学習支援金も就職支援金も得られないんですかと、素直に聞いてみるとさすがに通訳の方もその理不尽な裁断を理解してくれたようで、時間をかけて職安の方に私の事情を説明してくれました。

 

結果。私は学習支援金も就職支援金も申請却下。原因は不明。

手続きがスムーズに進み支援金目当てで通学している人が多くいる反面、純粋にスウェーデン語力がないために就職できず地道に頑張ろうとしている者が何の支援も得られない。もちろん、支援金なんてアテにせずに勉強に集中すればいいと頭ではわかっていても、ひと月に約15万円の不労収入を得ているクラスメイトと机を並べて勉強しているんだ~、ふと虚しさに襲われ、そんなことを考える自分の浅ましさにまた虚しくなりました。

 

ただ、職安の方との電話面談時の通訳に入ってくださった、日本語がとてもお上手なスウェーデン人の方の言葉に少しほっこりしたので記述しておきます。

 

「絶望しないでくださいね。(私の浅ましさが見透かされているよう…)言葉の勉強を諦めないでください。言葉はその国を知る鍵となります。鍵です。諦めないでくださいね。」

 

一見、役所の人のお決まりフレーズのように見えますが、私はその時、本当にこの通訳さんは心から励ましてくれていると感じました。